コウモリの日常生活って?

コウモリの日常生活って?

コウモリは、夜行性の生き物なので普段は洞窟など暗い場所で休んでいます。そんな暗い場所を好むので、目で障害物を確認するといった視覚能力はほぼないに等しいでしょうね。ところがコウモリには、驚くべき能力があるのです。それは声帯を震わせながら超音波を発することで、跳ね返ってくる反響音を視覚替わりにしているという点です。ここではそんな不思議な能力を持ち合わせたコウモリの生態についてご紹介いたします。

コウモリの1年間と寿命

コウモリの1年間

コウモリといっても、直接人と関係の深いのはアブラコウモリです。このアブラコウモリは、家屋の天井裏や屋根の隙間などを好んで住処としています。しかも日本全域に生息しており、11月頃に冬眠をして3月中頃には活動を活発にするようになります。

繁殖時期は7月~8月頃で、生まれると1か月程度で巣立つようになります。その代り、1回の出産で生まれる子供の数が2~3匹程度なので、大量に増えるということもありません。またそれ以上にコウモリの驚くべき点ですが交尾後メスの体内に入った精子は、すぐに受精しないように保存ができるようになっています。そのため、夏のエサが確保しやすい時期を見計らって繁殖をすることが可能なのです。

コウモリの寿命

コウモリにも様々な種類があるので、一概に寿命を限定することが難しい面もあります。しかしながら人の住まいを住処とするアブラコウモリに関していうならば、他のコウモリに比べると寿命も短く5~6年程度だといわれています。

またオスとメスとでも、寿命に多少の差があります。オスが3年程で、メスが5年程になります。ただし何分にも野生の弱肉強食の厳しい環境の下でもあるので、中には1年程度で死んでいしまうオスもいるといいます。

コウモリの住処

家屋を住処としているアブラコウモリ

日本には、30種類程のコウモリが生息しています。その中でも人の暮らしと関係性の深いのがアブラコウモリです。このアブラコウモリはイエコウモリとも呼ばれており、家屋の天井裏や屋根瓦・スレートの隙間によく住み着いています。

近年では、シャッターの収納部分に住み着いているといった報告もあります。主な食べ物は、昆虫です。コウモリといえば、吸血鬼のイメージがありますが血を吸われるような心配はいりません。むしろ、蚊やゴキブリ・クモなどの害虫を食べてくれるので、益獣の部類に入るのかもしれませんね。

益獣と害獣の両面を持ち合わせる

コウモリは、蚊やゴキブリなどの昆虫が主食なので人間にとっては益獣の部類に入るかもしれません。ところが家屋に住み着いてしまうアブラコウモリに関しては、フン被害が数多くあります。コウモリのフンはネズミのフンとよく似ており、見間違いやすいのです。

その代り玄関先や軒下・シャッターの付近などでネズミのフンに似たフンがあれば、それはアブラコウモリのフンの可能性が高いといえます。おまけにフンによる悪臭が酷いといった報告も数多くあり、そういう面では害獣という側面も持ち合わせているといえるでしょうね。

コウモリが群れる理由

群れることで自分が殺される確率が減る

コウモリに限らず、鳥や昆虫・小魚などの小動物は群れで行動することがよくあります。これは弱肉強食の自然界においては、とても理にかなった方法であるといえるのです。何故なら天敵に襲われた際に、群れの誰かが襲われて犠牲になったとしても自分が生き延びる可能性が高くなるからです。

大きな生き物が悠々と単独行動をするのに対して、小さな生き物が厳しい自然界で生き延びるために必然的に生まれた行動なのでしょうね。ただし人間のように考える能力自体は発達してないので、必然的というより本能として生まれながらに備わっている習性といったほうがよいのかもしれませんね。

コウモリの群れは人間界にも似ている

コウモリが群れで行動するのは、人間界の友達同士やグループ組織とよく似通っているといった研究報告があります。要するに人間世界においても、家族や地域社会・国家といったように似通った組織やグループを結成するようになっています。一方、国家が違うと言語や習慣も異なってしまいます。

そうした人間世界と同様に、コウモリの世界でも共存共栄のための仲間組織で成り立っているのだというのです。確かにそうした仲間意識があると、種が絶えることなく長きに渡って永続することが可能になるでしょうね。事実、恐竜のような大きな個体は絶滅してしまいましたが、小さな哺乳類や鳥類は今の時代まで生き続けることができたのですからね。

まとめ

コウモリが受精する時期をあらかじめ計画して行うという点には驚いてしまいます。その点に関しては欲望のままに行為をして、堕胎を余儀なくされる人間よりも秩序正しいのではないでしょうか。

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